気づけば11月!
既に世間はクリスマスムードが出ていて、今年も残り2ヶ月…… がん宣告を受けた年なんて早く過ぎ去って欲しいと思う反面、もうクリスマスかよ!と焦るわたしもいます。
さて、去る10月31日は、ここ数年で突然存在感を増したハロウィンでした。
ギリギリ20代でアラサーのわたしも、ここぞとばかりに魔女の仮装とメイクをして、梅田のクラブに遊びに行きました。
我ながら、がん患者感ゼロです。というか、こんなに堂々とウィッグをかぶれる日は他に無い気がしますね。ハロウィン最高。
で、せっかくなので一杯だけ、4ヶ月ぶりにアルコールを飲みました(もともとアルコール禁止ではないんですが、抗がん剤の副作用で肝臓の値が良く無い時期もあり、自己判断で控えていました)。
実は偶然当たった招待イベント*1だったんですが、フリードリンクに音楽(tofubeatsが最高だった)に仮装に、楽しめすぎました。夜遊び最高。
病気になったせいか、それとも時間ができたせいか、その両方かもしれないけれど、最近はイベントを楽しむ毎日です。先日は、よしもと祇園花月にお笑いを見に行ったし。
闘病を始めて間もないころは、休職中ということで「遊んでいるのが申し訳ない」とか「代わりに家事くらいはきちんとしよう」と思うことが何度もありました。趣味をするにも、家族や自分の生活のためになる、料理や手芸などインドアなことにしよう、と思ったり。
でも、今は「がん患者こそ本気で遊べ」と思っています。季節の行事でも良いし、たまたまチケットが当たった舞台でも良いし、気になる映画やライブでも、買い物だって何でも良いんですけど。理由は3つあります。
1つ目は時節の流れを感じられることです。長期の闘病で家にこもりがちになると、社会から取り残されて季節感も無くなってきます。わたしは、抗がん剤の副作用が終わったと思ったら、夏が終わっていたし。忙しいときは何も思わなかった季節の移ろいも、いざ目を向けてみると生きている実感につながります。
2つ目は、特にクラブや映画やライブは、強制的に一つのエンタメに集中させられることです。家でヒマな時間が増えてくると、スマホやテレビに依存しがちになります。そうすると、嫌な情報も目に入ってしまうし、考えたくないことを考えてしまいます。でも、強制的に一つの娯楽だけを楽しむと、意外と病気や闘病のことを忘れられるものです。
そして、3つ目。家族でも医療従事者でもない、全く関係ない第三者とコミュニケーションがとれることです。例えば、買い物に行ってショップ店員のお姉さんに「その髪色良いですね」と言われることや、バーテンダーのお兄さんに「仮装良い感じですね」と言われること。がん患者としてでなく、ふつうの女の子(という年ではもうないけれど)に見てもらえると、結構嬉しいものです。“もう一生がん患者のレッテルを貼って生きていくんだ” という気持ちから解放されます。
というわけで、クリスマスや年末年始も楽しむぞ!