おっぱいサバイバー

2015年28歳で乳がん告知。闘病の記録と感情をつづるブログ。

復職から半年の間に気をつけていたこと

筆者が抗がん剤治療や手術を行ったのは2015年のため、治療に関する情報は最新と異なる可能性があります。なお、筆者の近況はTwitterで発信しています。

乳がん治療で休職すること8ヶ月。その後に復職して半年が経ちました。

復帰の際、勤務時間は、リハビリの意味で週5日4時間でスタートしました。それから半年かけて少しずつ伸ばし、いまは週4日は6時間、1日は8時間(フルタイム)と勤務時間を伸ばせました。最終的には、元のように1日8時間のフルタイム勤務にしたいと思っているので、引き続き徐々に伸ばしていきたいと思っています。

「あたたかく迎え入れてくれるだけで、ありがたい」と思っていたのも束の間、いまでは「チームのためになることをしたい」とか「多くの人を巻き込みたい」と思うようになりました。さらに、復職直前に悩んでいたような仕事の悩みに再び直面し「元に戻ってきたんだなあ」と実感しています。

この状態になるまで、半年間、気をつけてきたことをまとめたいと思います。

絶対に無理をしないこと

仕事だけでなく、家事やプライベートな用事も、すべて「絶対に無理しない」ことを第一に考えていました。半年近い抗がん剤、手術、放射線治療を経て、ハーセプチンとホルモン治療を継続している身体は、社会復帰できる状態になったとはいえ、長い引きこもり生活で、体力も精神力も落ちていました。これからまだまだ長い人生なので、焦らずゆっくり確実にできることからこなすようにしました。

例えば、復職したての頃は、早めに帰って昼寝をしたり、我慢せずに好きなおやつを食べたり。少しでも疲れていたら、夕飯の準備を手抜きして、お総菜を買ったり。いままで「頑張って」いたことを全て辞めました。

誰かのためでなく、自分のために働くこと

復職を決めたのは自分の意思です。特に、わたしの場合は、夫婦ふたり暮らしということもあり、仕事を辞めて夫の扶養に入る選択もありました。もちろん働き続けた方が金銭的な余裕はできるけれど、暮らしていけないわけではありません。それでも、仕事を辞めずに働き続ける選択をしたのは、自分自身の意思です。

だから、とにかく自分自身が働きやすくなるように努力しました。それまでは、会社やチームや誰かのためと思うことが多かったけれど、すべて辞めました。何から何まで首をつっこんでいたのを抑えたり、帰宅したら仕事関係の連絡を見ないようにしました(慣れてきたら、勤務時間を増やすリハビリに、少しずつ見るようにもしていきました)。逆に、自分の好きなことや興味のあることは、我慢せずに取り組むようにもしました。

健康的に見えるように努めること

20代で乳がんになり休職し復職するのは、自分でもなかなか波乱万丈だと思います。多くのひとが「ほんとうに大丈夫なの?」と思うでしょう。わたしのいる会社では、そういった前例がありませんでした。さらに平均年齢が若いこともあり、色んな意味で不安に思う人がいるかもしれないと思っていました。

だから、健康的に見えることを意識していました。痩せすぎたり太りすぎないこと(どちらかといえば、健康的に見えるくらいの少しふっくらした状態でいます)。顔色が良く見えるように、きちんと化粧をすること。元から派手な趣味なので、変わらず鮮やかな服を着ること。ランチはきちんと食べること。少しでも具合が悪ければ休むこと(半年の間は風邪など引かなかったので、結果的には休みませんでしたが)。当たり前のことかもしれないけれど、不安に思われないように過ごそうと努力していました。


以上が特に気を付けていたことです。
何てことない3点ですが、これから治療のために休む方、もしくは復帰する方の勇気になると良いなと思います。絶対に元に戻れるし、つらい経験は糧にもなると思うので、マイペースで進んでいきましょう。

復帰の際、柔軟に勤務時間や体系を調整してくれた会社の人事の方、いままでどおり変わらず迎え入れてくれたチームのメンバーには、ほんとうに感謝しています。これからもがんばるぞ。