おっぱいサバイバー

2015年28歳で乳がん告知。闘病の記録と感情をつづるブログ。

近況(術後2年を迎えて)

筆者が抗がん剤治療や手術を行ったのは2015年のため、治療に関する情報は最新と異なる可能性があります。なお、筆者の近況はTwitterで発信しています。

約1ヶ月ぶりの更新です。

もうすぐ術後2年を迎えます。去年から毎年恒例となったマンモグラフィーとPET CTは、今年も無事にクリアしました。よかった! 検査後から結果を聞くまでの間、不安でストレスが非常に強いのですが、今年は主治医の気遣いで、中1日で診断結果を聞けました。初めて「乳がんです」と言われたときの衝撃が脳裏に焼き付いたまま離れなくて、何かと結果を聞くタイミングは不安でいっぱいになります。同様の理由で、会社の健康診断も恐くて仕方がない。当時から現在に至るまで、「早く見つかってよかった」と思い続けてはいますが、もう2度とがん告知は受けたくないです。

とにもかくにも、再発せずに元気に暮らしています。仕事もふつうに行っていて、体力も元に戻りました。髪も伸びて、見た目のがん患者感もなくなりました。治療は変わらずホルモン治療を続けていて、半年に一度のリュープリン注射と、毎日1錠のタモキシフェンを飲んでいます。残りの治療期間は、前者は3年くらい、後者は8年くらいでしょうか。生活に支障のでるような副作用はないので、気長にがんばります。

すっかり元気になり、自由に暮らすようになった一方で、ブログの更新頻度は減りました。闘病ブログだからその方が良いといえば良いけれど、このブログでは、できるだけ同じ病気のひとに勇気を与えられるような内容と更新頻度を、と思っていました。同じ乳がん患者の方のブログを読んだときに、最終更新日時から時間が経っていると、最悪の事態を想像して不安になっていたからです。けれど、いまのわたしは、病気ということを完全に忘れたくなっているし、実際に忘れるタイミングが増えました。

わたしが乳がんの告知を受けた2015年からの2年間で、インターネットのがん情報はさまざまな動きがありました。

小林麻央さんがご自身の闘病の様子をブログで発信したことにより、若年性乳がんや終末期の乳がんに対する関心が集まり話題になりました。そのほかにも、乳がんの闘病を公開する著名人が複数いました。それとは別に、いわゆるWELQ問題として、がんなどの重病に関するまとめサイトの信憑性が問題になりました。乳がんの闘病をし、インターネットに関する仕事をしている身としては、ニュースを見るだけでつらい日々でした。

その間、がん患者の生活や、医療情報を、インターネットを通してより良くしようとしている人々もたくさん見つけました。それはわたしにとって、とても励みになると同時に、わたしはどんなことがあっても真摯に病気に向き合い続ける勇気はあるのだろうか? という問いでもありました。自分の病気も忘れたいと思っているのに、ほかの患者さんと向き合い続けられるのか? ということです。

これからの人生を考える余裕がでてきたいま、インターネットのがん情報をよくしたい! と思うとともに、ほかのがん患者と向き合い続ける自信はまだない、とも思っています。でも、たぶんきっと、良いタイミングがくると思うので、ゆっくりのんびり暮らしていきます。