おっぱいサバイバー

2015年28歳で乳がん告知。闘病の記録と感情をつづるブログ。

NKJK読みながら泣いた

NKJKという漫画を読みました。インターネット上で良い評判を見かけたので、軽い気持ちで買いました。全二巻。

ひとことで言えば、「大病を患った親友のために、女子高生の主人公が、毎日お見舞いに行って笑わせる」だけの漫画です。具体的な病名は描かれていませんが、同じく入院している登場人物が脱毛していることや、闘病のようすから、がんの一種だろうなということは想像できます。書評を読んだときから、「あ、これはたぶん同病かそれに近い病気だろうな」と覚悟をして買いました。

ほんとうは、子どもや若い人ががんになる作品は嫌いでした。そういった作品は、わたしの中で、ハッピーエンドにならないだろうという思い込みがあり、死に対する描写に恐怖がありました。闘病をエンターテイメントとして昇華される気持ち悪さもあります。がんは、つらくて苦しくて、そしてみんなに感動を与える、そういう風に刷り込まれている気がして、どうしても好きになれなかったのです。

核心を突きます。NKJKは、ハッピーエンドな作品です。読み終わる最後の最後まで、もしかすると違うかもしれないという不安がありましたが、前向きなクライマックスを迎えます。

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乳がんになって、抗がん剤治療をしたけれど、ふつうに働いています

乳がん治療のための休職から復帰して、ちょうど1年が経ちました。復職直後は1日4時間ほどの勤務でしたが、徐々に勤務時間を伸ばし、昨年12月から、もとの通り週5日フルタイムで働いています。

わたしの治療は、抗がん剤、手術、放射線、分子標的薬(ハーセプチン)、ホルモンと、乳がん標準治療のフルコースでした(現在はホルモン治療のみ継続しています)。治療の内容や期間は、がんのステージやタイプなどによって違うし、その副作用も大きく個人差があります。しかし、いまだに「がん = 死」や「抗がん剤 = 非常につらい」というイメージは強く、実際、がん治療をしながらの仕事は難しいと思う人も多いようです*1

とはいえ、最近は、インターネット上でがん治療の経過や、社会復帰までの記録を残されている方も多く、同じ患者として、とても励みになります。

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わたしの初めてのHIV検査

12月1日は世界エイズデーです*1。10代だった頃、イルミネーションが光る駅前で、エイズ予防の啓蒙としてコンドームを配っていて、とても印象深く記憶に残っています。

わたしの初めてのHIV検査は、乳がん告知を受けた直後でした。
HIV検査を受けるという意識はなかったのだけれど、全身検査とあわせて検査が行われていました。検査といっても血液検査なので、とくに意識することはありませんでした。

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