おっぱいサバイバー

2015年28歳で乳がん告知。闘病の記録と感情をつづるブログ。

がん告知直後のインターネットの情報との向き合い方

筆者が抗がん剤治療や手術を行ったのは2015年のため、治療に関する情報は最新と異なる可能性があります。なお、筆者の近況はTwitterで発信しています。

もし、自分自身や、家族・友だちが「がんかもしれない」という状況になったら、どんな行動をとるでしょうか。がん検診や健康診断で再検査となったり、疑わしい症状が出ていたら、いてもたってもいられないと思います。

そして、インターネットで検索し、病気のこと、治療のこと、さらには生存率まで調べてしまうでしょう。

わたしも、健康診断で再検査となってから、何度も何度もネットで乳がんについて調べました。職業柄、ネット上の医療情報は出典が明確でなく疑わしいものも多いこと、個人の体験談は元気なときだけでなく気分の沈んでいるときに書かれることも多いことなどを知っていたため、すべての情報を間に受けていたわけではありません。それでも、検索せずにはいられなかったし、あいまいな情報を見て気分の浮き沈みを繰り返していました。

ところで、先日こんな記事を見かけました。
bylines.news.yahoo.co.jp

ざっくりいうと、ネット上の検索結果は信憑性が低いということと、それに対する対応策が非常にわかりやすく書かれています。情報提供の主体が明確なことや公的な情報、複数の情報源を比較し、自分で判断する力を持ちましょうという内容で、全面的に賛成です(まだ読んでいない方がいたら、ぜひ読んでほしいです)。

わたしは乳がん告知直後、看護師さんから「ネット上の情報は見過ぎないように」とアドバイスいただきました。それは、信憑性が低いことに加えて、患者の生の声が感情的に書かれすぎているという理由からです。

若い世代や、ネットに慣れているリテラシーの高い人は、情報を鵜呑みにしない癖は比較的ついているのではないかと思います。しかし、がん告知直前から直後は、冷静に情報を処理できる状態ではありません。ネガティブな内容や、感情的な内容を見ると、自分自身まで気分が沈んできます。そして、SNSやブログ、Q&Aサイトは、同じように感情的な状態の患者の記述が多くあります。それらを精神が弱っている状態で受け止めるのは、非常につらいものです。

なので、日ごろから気をつけるクセをつけること、がん告知直後など精神的に弱っているときはネットの情報は見ない、というのが今のところ最適解だとわたしは思っています。