おっぱいサバイバー

2015年28歳で乳がん告知。闘病の記録と感情をつづるブログ。

がんでも普通に生きている

筆者が抗がん剤治療や手術を行ったのは2015年のため、治療に関する情報は最新と異なる可能性があります。なお、筆者の近況はTwitterで発信しています。

さくらももこさんが亡くなった。53歳。乳がん。…… という書き出しの記事を下書きに入れていた。その記事を公開できぬまま、樹木希林さんの訃報を知った。直接の死因はわからないけれど、乳がんの告知を受けて、その後も全身にがんがあることを公表されていた。そして今日、山本“KID”徳郁さんが亡くなった。

わたしは、2015年28歳で乳がんの告知を受けた後、さまざまな治療を行って、今ではすっかり元気に暮らしている。一部の治療(ホルモン治療)はまだ続いているけれど。その甲斐あって、今年の定期検診も、再発も転移もなく終えた。

わたしが乳がん患者となった3年の間に、同じような境遇である乳がん患者や、若年性のがん患者の訃報を聞いた。以前は、強く感情移入をして動揺していたが、月日が経ち、それも少なくなってきた。わたしはわたしだと認識できるようになった。

それでも。同病や近い世代の訃報は、残念で悔しい。それぞれの病状や治療は分からないけれど、やっぱり悲しい。

同時に、Yahoo!ニュースのコメントや、はてなブックマークコメントで、想像による言葉を見るたび、胸がズキっとする。民間療法がどうとか、若い患者は進行が早いとか、想像でしかない内容のこと。

著名人の訃報はどうしても目立ってしまうし、「がん」は未だにドラマティックに仕立て上げられることが多い。でも、元気に暮らすがん患者がいることも、多くの人の目に届いてほしい。