おっぱいサバイバー

2015年28歳で乳がん告知。闘病の記録と感情をつづるブログ。

抗がん剤治療でつらかったことベスト10(10位〜6位編)

筆者が抗がん剤治療や手術を行ったのは2015年のため、治療に関する情報は最新と異なる可能性があります。なお、筆者の近況はTwitterで発信しています。

北斗晶さんが「ブログを数日休む」ということがニュースになっていました。
そんなことでニュースになるなんて芸能人は大変だと思う反面、数日休めばまたブログを書ける状態に戻るので、世間の抗がん剤に対するイメージが少し変わるのかもしれないとも思っています。

さて、わたしは抗がん剤治療を終えて1ヶ月ほど経ちました。
治療中はつらくて書けなかった副作用について、そろそろまとめようと思います。


2回目の抗がん剤点滴中

抗がん剤の副作用は、同じ種類の抗がん剤を使ったとしても、人によって全く異なります。また、それらは年々改善されており、既に数年前とは違う薬や治療法を使うことも多くなっています。十数年前は入院での投与が多かった抗がん剤も、特に乳がんでは、外来での治療が主流となっているようです。
一方、抗がん剤に対する世間のイメージは “長期の入院治療” や “もう治らない(なかなか薬は効かない)”、“激痩せ”、“脱毛” など、変わっていないように思います(わたしや家族もそうでした)。まだつらいことの多い抗がん剤治療ですが、一人の乳がん患者の感想として、つらかったことをベスト10にまとめました。

10位: 自分にどれくらい薬が効くか分からない不安

乳がんはポピュラーで、抗がん剤の有効性も高く認められているがんの一つです。
しかし、その効き方にはバラつきがあり(腫瘍が完全に消える方もいれば、腫瘍サイズは変わらないが悪性度の低いタイプに変わるなど)、特に初回の抗がん剤で副作用が出たときは「もしこれであまり効かなかったら嫌だなあ」と思うこともありました。
幸運なことに、わたしは初回投与後の時点で「しこりが小さくなった」と自覚できるほど変化があり、この恐怖はすぐ消えました。

9位: 脱毛(脱毛過程の中途半端な状態)

世間の抗がん剤のイメージといえば、脱毛が最も有名だと思います(わたしもそうでした)。
わたしの場合は、覚悟していたこともあり、脱毛自体はそんなにつらくありませんでした。今となっては、夫とバリカンで頭を剃り合い、大爆笑したのも思い出です。
頭は、帽子やウィッグで隠せますし、体毛に至っては「除毛しなくて良いラッキー」とも思っていました。
ただ、一気に全部抜けるわけではないので、中途半端な状態が嫌な気分になることもありました(頭髪は坊主にできても、下の毛は勇気が必要ですしね)。
ちなみに、抗がん剤によっては脱毛が起きない薬もあるそうです。

8位: 皮疹

予想していなかった副作用に “皮疹(ざ瘡)” がありました。膿をもったニキビのような皮疹が顔と手足(指先)に出ました。覚悟できていなかったことや、脱毛のように隠せないことがとてもつらかったです。
抗がん剤・分子標的薬とざ瘡については、以下のサイトに詳しく書かれています。
▶︎ SURVIVORSHIP.JP -がんと向きあって-|抗がん剤治療と皮膚障害|主な症状別情報 主な皮膚の症状や原因について解説します|分子標的型の抗がん剤による皮膚障害(ざ瘡様皮疹/爪囲炎/皮膚乾燥症/手足症候群)

これについては、すぐに皮膚科にかかり、塗り薬・飲み薬を処方してもらいました。2クール目の時点では化粧で隠せる程度、3クール目の時点では分からない程度まで回復しました。
余談ですが、総合病院の場合、こういった他科の診療を素早く柔軟に受けられて良かったと思います。

7位: 食欲不振

抗がん剤の投与翌日〜1週間程度は、食欲がない状態が続きました。特に投与後3日目・4日目は、吐き気もあったので、ポカリのみで生活する絶食状態でした。
食欲不振自体は風邪などでも起こりますし、そこまでつらいわけではありません。回復途中の「頭では空腹だと感じるのに、いざ口にするとほとんど食べれない」状態がとてもつらかったです。

で、食欲不振は1週間程度で落ち着きますが、その間は空腹が続くため、回復後に異常な食欲が出ました。食欲が戻った途端に、豚カツやラーメン・つけ麺を食べていました(もともと少食なので、家族は驚いてました)。どうしてもお腹が空いちゃうんですよね…。結果、痩せるどころか、体重は微増となっていました。

6位: 肝機能改善のためのダイエット

このランキングは “体感できるつらかったこと” をまとめていますが、体感しない副作用の一つに “肝機能の低下” があります。
元々わたしは、割とお酒を飲んでいましたが、治療中は禁酒していました(医師によれば、飲んでも良いとのことでしたが)。正直に言えば、飲む気にもならなかったんですけど。
でも、抗がん剤投与日に行う血液検査では、肝機能の値で引っかかることがありました。副作用に加えて、食欲不振後の暴食が良くなかったのかもしれません。検査で引っかかると、一週間後(値が改善するまで一週間ごと)投与が延期になります。

2週連続で値が改善しなかったとき、医師が「肝臓に脂肪がついているかもしれないから、次の1週間で2kg痩せてみよう」とダイエット勧告。身長163cmで体重53kgと平均的(むしろ少し痩せてるくらい)な体型のわたしにとって、1週間2kgは結構過酷でしたが、数年前に半年で10kgダイエットした経験を生かし、なんとか乗り切りました。なんでつらい抗がん剤中にダイエットがあるんだ!って何度も思いましたけど。
…ということが抗がん剤全6回中、2回ありました。医師には「ボクサーみたいだね」と言われて笑われたよ!でも結果、全回投与できてよかったです。しかし予期せずしんどかったので6位。

というわけで、10位から6位まで一気にお届けしました。
予想外に長くなったので、上位の5位〜1位については、次回更新します!
5位〜1位を更新しました!